大陸と繋がっていた南西諸島
大陸と繋がっていたときに渡ってきたクロウサギは、島のなかに閉じ込められ、
ハブと共存することで、生き延びてきました。
2億5000万年前の琉球列島は、まったくの海のなかでした。
地殻変動により南西諸島が形成され始めるのは、約3000万年前(漸新世)。
1500万年~1000万年前ぐらいは、大陸や九州と地続きだったといいます。
この時代、多くの動物たちが、大陸から渡ってきました。
このとき、アマミノクロウサギの祖先や、トゲネズミやケナガネズミの祖先などもわたってきたらしい。
少し遅れてハブの祖先も、島伝いに渡ってきました。
上の地図は約1000万年前の古地理(「琉球の自然史」木崎甲子郎編著・築地書館)
島として孤立して、存命
500万年~150万年前になると、1000m以上の海水面が上昇し、また地殻変動があって、琉球列島は島として孤立していきます。
島として大陸から切り離されたことが、南西諸島に多くの固有種が残った第一の理由です。
また島として孤立したため、さらに進化した動物(肉食獣)たちによる侵略を受けずに現在まで生き延びることができたのでしょう。
また、毒蛇ハブとうまく共存できたことも理由のひとつです。
この時代、多くの動物たちが、大陸から渡ってきました。
上の地図は、新生代第4紀初期(約150万年前の古地理)
(「琉球の自然史」 木崎甲子郎編著・築地書館 ・1980年5月10日初版)
参考および引用文献
「琉球の自然史」
木崎甲子郎編著・築地書館 ・1980年5月10日初版
「マングースとハルジオン」
服部正策 共著 岩波書店
「時を超えて生きるアマミノクロウサギ」
小学館・解説 服部正策