アマミノクロウサギに天敵はいるの?(写真・文/浜田太)
ハブが巣穴から出てきて数分後、アマミノクロウサギが同じ巣穴からでてきた。
以前、森に詳しい老人から聞いたことがあったが、この事実にはびっくり。
だが、すべてのハブがクロウサギと同居しているわけではない。
今回、偶然撮影できたのが、特別なものかもしれない。
特に逃げ足が遅い子ウサギはハブに襲われ、食べられてしまうものもいる。
クロウサギが何者かに襲われ、無残な姿になってしまった。
野犬か、野ネコか、マングースであろう。
奄美の森にはこれまで肉食の大型の天敵はいなかったので、アマミノクロウサギは、
太古の昔からこの奄美の森で生き延びてこられたのだが、非常に残念だ。
マングースは、俊敏で昼行性。
巣穴に潜り込み、クロウサギを捕食してしまうのだろう。
今、環境省は、ワナによるマングース絶滅作戦をとっているが、生態系が崩れてしまわぬ前に、なんとかしたいものだ。
最近、不幸にも交通事故にあうアマミノクロウサギが増えているそうだ。
ここ数年で、年間15~30頭が交通事故で死亡しており、深刻な問題となっている。
特に、奄美大島南部の舗装された林道や、奄美市住用村から瀬戸内町にかけての国道58号線で多発しているとのこと。
私たちドライバーのやさしい心づかいでクロウサギたちを守るため、特に夜間はスピードを落とし安全運転を心掛けていきましょう。